花牟礼温泉

志布志石油備蓄基地の側を通る国道448号から県道539号に右折し、肝付町の中心部を目指して進みます。田園風景が連なる風景、やがて塚崎古墳群、塚崎の大楠などがある地域に差し掛かります。ナビを頼りに信号機のない狭い路地へ左折します。民家の間を縫うように走る道は離合のできない細い道です。温泉の案内は一切見当たらず、不安がよぎります。すると、こんなところにと思うような場所に温泉の記し。




施設は傷みが目につき、営業しているのか不安が再び。あたりには人影はなく、料金箱も見当たりません。右手の木造家屋の扉が開いていたため、中へ入り声を掛けます。すると建物を抜けたその先から返す声がします。木造家屋を通り抜けると女性の方が家事をしていました。入浴の旨を告げると、こちらで料金を支払うようにとのこと。300円を支払い無事入浴可。人の気配のない施設内に入ります。





ざっくりした管理のようです。木製の長椅子とプラ製の籠、そして扇風機があるだけの脱衣所です。扉を開けると浴室。4畳半ほどの広さで、家庭の浴室を連想させます。浴槽は水色の四角いタイルと大小の円形青系のタイルをあしらった昭和時代の家庭用浴槽の面影が残っています。湯温を保つためのスレート2枚をはずすと、極薄濁りの湯が張られています。冷鉱泉を沸かした湯に特徴的な印象はありません。ただ、鉄分を含むのか、湯口の周りは褐色に変わっている部分があります。
浴舎の周りはうっそうとした草木が茂り、寄り添うように数軒の家が建っています。


花牟礼温泉
肝属郡肝付町野崎2300
0994(65)3246
冷鉱泉
シャンプー類なし
300円
8:00~18:00
休:1日、15日
2012/6/30