駐車スペースも確保されている霧島神宮参道にはロータリーが設置されている。その東角に建つ土産物屋と宿を営む店舗が目指す先だ。
宿の入口は東へ延びる道に面している。静かなフロントで立ち寄り湯のお願いをする。浴場は2階の奥まった場所にあった。
暖簾をくぐると脱衣所だ。木製の棚にプラ籠が並ぶ。洗面台の上部には昭和38年の温泉分析表が掲げられている。
扉を開けると浴室だ。右壁に洗い場が並び左の窓に沿い浴槽が配置されている。奥の一角には白い構造物がスペースを占めている。浴槽は水色のタイルが内側を飾り、満たされた湯を美しく見せる。
湯口は湯面下にあり、湯口パイプは白い構造物から突き出ている。湯口周辺の底には乳白色の片が沈殿している。湯の花と思われる。弱い硫化水素臭を感じる。湯そのものは透明に見え、優しい印象を肌に残す。
洗い場の湯印蛇口を開けると乳白濁した湯が出てくる。ケロリン桶に満たすと、底に書かれた文字がほとんど見えない。源泉の本来は白濁した性質なのかもしれない。鼻を近づけると硫化水素臭が明快だ。口に含むと弱い玉子味がする。浴槽に満たされる湯に勝る湯が洗い場で体感できる。
白い構造物が気になる。湯を貯めるタンクか。タンクなら戸外にあるのが通常、疑問は解けないままである。
湯は国有林に源を有している。
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霧島神宮温泉 あかまつ荘
霧島市霧島田口2458
0995(57)1101
単純温泉
52.5℃
シャンプー類あり ドライヤーあり
内湯
400円
9:00~18:00
2015/9/26