梅雨の終わり、厚い雲に埋め尽くされた空に迎えられた。
控えめながら必要を欠かさない宿のオモテナシを受けた夜が明け、大隅の湯に向かった。
内湯と露天が用意されている。内湯は右手に洗い場が並び左手に浴槽が配置されている。
浴槽は2槽に分かれる。手前の半円形浴槽は寝湯、主浴槽は洗い場側が弧を描いている。満たされた湯は白く笹濁り、湯口周辺は白い成分が固着している。
湯を見つめると白い温泉成分の浮遊に気付く。内湯は単純温泉ながら個性を主張しているようだ。
戸外に出ると露天が迎える。青空が広がり空気が澄んでいれば桜島を望むことができるのだが・・・。それでも緑の勢い、自然の声は十分に霧島の自然を感じさせる。
比較的大きい岩で組み上げられた浴槽には硫黄泉が注がれている。底には硫黄成分の堆積を容易に見ることができる。
旅行人山荘を訪れた人のなかには、1年後の宿を予約して帰る人がいるらしい。それが理解できる宿だ。
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旅行人山荘 大隅の湯
霧島市牧園町高千穂3865
0995(78)2831 HP
単純温泉(内湯)
60℃(内湯)
単純硫黄泉(露天)
65.3℃(露天)
シャンプー類あり ドライヤーあり
内湯 露天
500円
12:00~15:00
2013/7/7