商店などで賑わう国道270号中原交差点から県道294号へハンドルを切り、緑の間をすり抜けていくと西郷隆盛様に迎えられる。吹上温泉郷の始まりだ。吹上温泉郷には複数の宿がひっそりと佇む。
中ほどに所在するのが親湯温泉旅館だ。手前にあるコンクリート造2階建ては宿で浴場は左手奥となる。自販機でチケットを購入、受付の方に渡す。暖簾をくぐると脱衣所だ。広い空間に木製の蓋付き脱衣棚が並ぶ。10円コインロッカーも備わる。
浴室は蒸し暑い。先客は3人。入ってすぐ右にサウナ、左手に洗い場が並ぶ。正面に浴槽が配置され、右手の壁にも洗い場が2か所設けられている。サウナの隣には水風呂がある。
かかり湯をする。やや熱い。手にすくうと硫黄臭が控えめに鼻腔をくすぐる。太いホースの湯口から注がれる湯を含んでみると玉子味と雑味がする。好みの泉質だ。湯はほぼ透明である。一気に汗が噴き出る。
洗い場は混合栓で、お湯と水の蛇口がそれぞれあるタイプだ。お湯だけを出してみる。明らかな硫黄臭がする。源泉が引かれているようだ。なんとも贅沢だ。
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吹上温泉 新湯温泉旅館
日置市吹上町湯之浦1194
099(296)2250 日置市観光協会HP
単純硫黄泉(吹上4号、25号、26号、28号混合泉)
40.3℃
シャンプー類なし ドライヤーあり
内湯 サウナ 水風呂
330円
家族湯 1500円/60分
6:30~21:00
休:第3水曜日
宿泊可
2017/5/5