紫尾温泉 紫尾区大衆浴場

紫尾神社の拝殿下から湧き出る温泉「神の湯」は周辺の宿に引かれている。神社の隣にある共同浴場の湯としても活用されている。
整備された駐車場に車を止め歩き出すと、鯉が泳ぐ池に迎えられる。区営温泉は神社の建物のようだ。屋根には飾りが施され、支える柱は太い。




区営温泉の朝は早い。午前5時30分からの営業だ。入口の側には足湯もある。自販機で入浴券を買い求める。区民は100円、区以外の人は200円である。受付の方にチケットを渡し脱衣所に向かう。ゆとりある空間に木製の棚が並ぶ。プラ籠に衣服を重ねる。脱衣所の中央では太い丸太が梁を支える。

浴室も広い。左手の壁に沿い洗い場が並ぶ。男女を分ける壁に沿いに浴槽が配置され、右手隅には掛かり湯の槽がある。




浴槽は御影石で造られ、二つに仕切られている。湯口から注がれる湯はほんのり玉子味がする。浴槽に満たされた湯は薄っすら緑色を帯びたささ濁りだ。ヌルツル感が肌に残る。

紫尾温泉の里には深い緑の山々と田畑の連なりがある。豊かな自然といえばありきたりだが、神の湯と称される湯が山里の風景に加わり、病めるよそ者を心底癒してくれた。


紫尾温泉 紫尾区大衆浴場
薩摩郡さつま町紫尾2165-3
0996(59)8975
単純硫黄温泉(低張性アルカリ高温泉)
50.3℃
シャンプー類なし ドライヤーあり
内湯
200円(区民100円)
5:00~21:30
2016/4/30