市比野温泉街の中央を流れる城後川を眺めながら細い路地を歩くと、県道39号からひとつ入った路地に面し佇むのが昭和湯です。
午前7時前、出入りする人も見かけません。建物に看板はありません。「ここでいいのか?」入口付近を歩くと、排水路から流れる水の音。思い切って中に入ってみました。草履が1足、温泉分析表などが掲示されています。「ここでいいんだ!」
受付らしきところで声をかけると、湯屋の方がいやっしゃいました。100円です。男湯から先客が帰られ、貸切です。シンプルな浴槽が窓際の壁に張り付いて、湯口からは絶えず湯が供給されています。どうやら湯は市が管理し、引き湯されているようです。適温です。湯に特徴はありませんが、浴場の空間がそれを補って余りあります。カンランはありません。窓はサッシですが、脱衣所の長椅子なんか涙もんです。
市比野温泉医院の県道向かいの路地に昭和湯はあります。駐車場はありません。下之湯の駐車場に停めて川沿いの道を歩いても、程よい距離です。湯治場の風情が残っています。
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市比野温泉 昭和湯
薩摩川内市樋脇町市比野2595
単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)
46.7℃
内湯
100円
6:00~22:00
2007/5/3