森のやかた湯ったり館

県道102号から案内板に従い西の方に車を進めると車はJR肥薩線を渡った。すぐさま右手に目的の施設が現れた。玄関を入る。見かけた男性に立ち寄り湯をお願いする。浴場は受付の背後にある。先客はない。



浴室は左に洗い場、正面右手に主浴槽と水風呂が配置される。東に設けられた窓からは光が注ぎ込む。明るい浴場だ。主浴槽はジャグジーが作動していた。右隅の湯口からは少量の湯が供給されている。




浴槽に満たされる湯は無色透明、手にすくってみるが臭いは感じとれない。湯口から注がれる湯をすくい口に含んでみる。3回ほど試したが、これといった味わいを実感することはできなかった。身を沈めてみる。肌には素直な印象だ。ベタつきもヌルツル感も残らない。浴感に癖がないため万人向けの温泉と言えそうだ。主浴槽のとなりは水風呂で、夏にはありがたい。主浴槽と交互に入れば疲れが癒されそうだ。




敷地内にはロッジなどが点在する。貸切利用で宿泊に供される。自炊も可能だが食事の提供もある。施設のサイトによれば、貸切湯としてロッジを90分借りることもできるようだ。


森のやかた湯ったり館
姶良郡湧水町川西205-2
0995(75)4142 HP
単純温泉
59.7℃
シャンプー類(ヘヤーシャンプーと石鹸)あり ドライヤーあり
内湯 水風呂
250円
貸切湯(コテージ)1500円/90分
9:00~21:00
2018/8/18


吉松温泉ビジネスホテル

国道268号をえびの市から南進する。夏の日差しの下で稲が緑色を深めている。JR吉都線と交差するガードの200mほど手前、看板が掲げられている。
駐車場に入ると水を撒く男性がいた。立ち寄り湯をお願いする。200円を手渡すと浴場に案内された。どう見ても貸切湯だ。扉の番号は5。大浴場はないようだ。利用時間は告げられなかった。常識の範囲での利用になるだろう。




脱衣所は2畳間ほど。1畳分は膝上あたりの高さで、プラ籠が2つ置かれている。壁には扇風機が備わる。
浴室は奥に2間、幅1間の広さだ。窓に沿って浴槽が配置され、窓の外には国道が走る。植栽などが目隠しとなる。換気扇はなく天井に約20㎝四方の穴がある。窓を開け外気をとり入れないと蒸すようだ。



タイルが一部剥げた浴槽には黒い色合いの湯が満たされている。くみ取ってケロリン桶に満たしてみると褐色の色合いだとわかる。温泉が出る側の蛇口を開けケロリン桶にとってみるとやはり褐色を帯びている。




鼻を近づけると油を加えたような檜臭を感じる。口に含むと苦みと檜味がする。個性あふれる湯だ。体を沈めると弱いベタつきが残る。サラリ感はない。湯は熱い。加水は仕方がない。湯量は蛇口で自由に調整できる。溢れた湯は剥げたタイルの部分から洗い場へ流れ去る。



利用した浴場は立ち寄り湯を踏まえた施設のようだ。宿泊施設は隣接する建物と思われる。
浴室や脱衣所に温泉分析表はない。外に出て浴舎を眺めていると、長い年月を経た手書きにと思われる分析表を見かけた。


吉松温泉ビジネスホテル
姶良郡湧水町鶴丸335-8
0995(75)3390
含ヒ素-ナトリウム-炭酸水素塩泉
60.6℃
シャンプー類なし ドライヤーなし
内湯
200円
7:00~21:00
2018/8/18


長寿温泉

伊佐市菱刈から国道268号菱刈バイパスを大口方面へ進むと交差点に信号機がともる。交差点を100mほど過ぎると左手に看板が立つ。鋭角に左折し進めば広い駐車場だ。
受付で料金を支払う。無人の場合はテーブルに置かれた皿に置いておけばよい。




男湯の扉は開け放たれている。中に入るとバンコ、大型扇風機、簡易な木製の脱衣棚が置かれている。脱衣所は8畳間ほどの空間が用意されている。

ガラスサッシの引き戸を開けると浴室だ。左右に細長い。浴槽は浴室の形状に合わせるように左右対称に2つ配置されている。洗い場は浴槽の間に設けられている。浴槽に満たされているのは無色透明の湯だ。湯口からは淡々と湯が注がれている。適温の湯は無臭だ。口に含んでもこれといった味は印象に残らない。弱いベタつき以外に浴感に特徴はなく万人向けだ。




浴槽は何の変哲もない長方形のタイル貼りだ。使われているタイルは昭和を思い出させる。長い年月を経過したことが窺え懐かしさを覚えた。
シャンプー類の備えはないので持参が必要。

大衆浴場と書かれた浴舎と続く建物は家族湯で、500円の利用料となる。



脱衣所、浴室に温泉分析表の掲示は見当たらなかったが、受付棟の左側の壁に手書きの分析表(分析年月日は未記入)を見つけた。泉質、源泉温度は当該分析表の表示から転記した。


長寿温泉
伊佐市菱刈徳辺2256-1
0995(26)4033
単純温泉
36.6℃
シャンプー類なし ドライヤーなし
内湯
200円
家族湯 500円/60分
6:00~21:30
2018/8/18


吹上温泉 みどり荘

吹上温泉郷の中心部から少しだけ南へ移動すると、緑に包まれた風情の中に温泉宿が佇む。門をくぐり受付に進む。浴場までは小さな湖の側を散策することになる。やがて木々の間に用意された露天風呂と出会う。




初夏、色が艶を増す木々に囲まれ湖面を眺めながら温泉を楽しむ。絶空間の湯である。



注がれる温泉は透明、手のひらにすくうと硫黄臭がほのかに届く。湯口から注がれる湯を口に含むと弱い玉子味を感じる。ずっと一人っきりで極上を堪能した。




一旦服を着て内湯に向かう。入口は貸切湯の入口と隣り合う。脱衣所は奥に長く広い。木製の棚に脱衣籠が並ぶ。片隅にはコインロッカー(100円)が備わる。先客と入れ替わりに貸切となる。




窓に沿う長い浴槽には透明の湯が満たされている。湯口は2か所あり、絶えず注がれている。僅かに硫黄臭を感じる。洗い場のコックをひねる。ピンク色のコックからは源泉が出てきた。水色のコックからは水が出てくる。管が詰まることはないかと心配になる。源泉が豊かな証なのかもしれない。




説明によれば、内湯と露天では泉源が異なるらしい。内湯より露天の湯が硫黄臭を強く発しているようだ。内湯では黒い浮遊物がみられたが、露天では気付かなかった。
静寂の中にある温泉宿みどり荘、美しい風景と温泉の組み合わせは人を惹きつけて離さない。


吹上温泉 みどり荘
日置市吹上町湯之浦910
099(296)2020 HP
露天 単純硫黄泉 59.6℃(吹上23号)自家源泉
内湯 単純硫黄泉 36.4℃(吹上21号)自家源泉と市配湯の混合
シャンプー類あり ドライヤーあり
内湯 露天
600円
家族湯 850円/60分・1人
10:00~19:30
宿泊可
2017/5/5

湯之元温泉 春本荘

玄関の扉は空いているが、人の気配がない。2時間後再訪すると70歳過ぎと思われる男性に迎えられた。立ち寄り湯をお願いすると500円ですがいいですか?と確認を受けた。



玄関を左へ進むと浴室、案内されたのは女湯である。女湯でいいのかを問ういとまもなく男性は浴室を後にされた。
脱衣所には籠があるのみ。そのほかは一切ない。浴室は昭和の匂いがいっぱいである。




長方形の細長く小さいタイルが浴室の至る所に用いられている。補修されデザインされた柄のタイルも目に留まるが、浴槽を包む水色のタイルなどには懐かしさと美しささえ感じる。




湯口は単純な蛇口で、熱い湯が供給される。すくいとると硫黄の臭いが鼻腔に届く。湯は透明で、口に含むと玉子味が広がる。温泉に身を委ねているという思いが素直に生まれてくる。



湯之元温泉郷は、高速道路を利用すれば鹿児島市内から30分ほどで移動可能だ。霧島や指宿に知名度ではかなわないが、温泉力は負けていない。
昭和の風情が残る春本壮は湯之元温泉の魅力を今に伝える貴重な存在だ。


湯之元温泉 春本荘
日置市東市来町湯田2139
099(274)2458
硫黄温泉
57.6℃
シャンプー類あり ドライヤーなし
内湯
500円
11:00~20:00
2017/5/5