国道3号線とJR湯之元駅からの県道が交わる湯之元交差点から斜め南東方向へ1kmほど進み、建物の数も少なくなり出した頃右手に看板が見えてきます。
扉を押し開けると広いフロント空間があり、テレビ、清涼飲料水の自販機、長椅子などが置かれています。左手正面に受付があり、こちらで料金を支払います。150円です。湯上りと思われるおじさんたちが世間話に花を咲かせています。靴は履いたまま、浴場まで進みます。男湯の扉を開け脱衣所に入ったところで脱ぎます。
脱衣所には木製の棚と籠が左右に並びます。窓際には使い込まれた長椅子が2脚置かれています。扉を開けると、薄いベージュのタイルが貼られた床、灰色と乳白色のタイルが貼られた壁、水色のタイルが内側に貼られた浴槽が待っていました。誰もいません。
浴槽は3層に別れています。奥にある小さい浴槽に湯が注がれています。熱くて手を入れることさえできません。その湯は細長い2つ目の浴槽に流れ込み、最も大きい主浴槽から洗い場へ湯が溢れていきます。湯口の浴槽に鼻を近づけると、ほんのり硫黄の臭いを感じます。主浴槽ではその臭いを感じ取ることはできません。無色透明の湯は刺激感覚は皆無、やわらかく肌を包みます。
湯上り、フロント空間には人の姿はなく受付の方が手持ち無沙汰にいるだけです。駐車場に辿り着いた頃、1台2台と入浴客の車が入ってきました。幸運の貸しきりタイムは天からの贈り物だったようです。
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湯之元温泉 湯之元温泉センター
日置市東市来町長里855-1
099(274)2066
単純硫黄泉
61.8℃
シャンプー類なし ドライヤーあり(有料)
内湯
150円
9:00~22:00
2013/4/27