指宿温泉 村之湯温泉

住宅が並ぶ一角、ひっそりとした空気の中に目を引く看板を見つけます。塗り重ねられた鶯色のペンキの屋根が印象的な浴舎です。隣接して管理人の自宅と思われる民家があります。この民家で料金を支払います。




浴舎の扉を開けると脱衣所と浴室が一体化した長方形の空間が目に飛び込みます。時間の経過をことごとく刻んだ脱衣棚、黄褐色に染まった浴室の床と2つの浴槽が目に飛び込みます。脱衣所の床から浴室の床へは階段を2段下りることになります。




手前の浴槽からは湯は溢れていません。奥の浴槽からは湯が溢れています。手前の浴槽と奥の浴槽に明確な温度差はありません。浴槽は1mほどの深さがあり、膝を曲げながら肩まで浸かることになります。浴槽の内側は木で組まれています。湯はほぼ透明で際立つ臭いや肌感触はありません。



浴室の一角に飲泉できる湯が用意されています。柄杓で飲んでみると淡い塩味を感じます。癖の少ない味わいです。しばらく湯に身を沈めていると、昭和の時代へ遡ったような錯覚と安堵感を覚えます。ただ、浴舎内部の屋根を支える梁などにさほどの古さはなく、改修されたものと思われます。


村之湯温泉
指宿市大牟礼3-16-2
0993(37)3713
アルカリ性明礬鉄泉・ラジウム含有硫黄泉(掲示文より。分析表見当たらず)
60℃(掲示文より。分析表見当たらず)
250円
9:00~21:00
休:毎月11日
2012/2/25