永盛温泉

鹿児島市北部を走る県道40号から折れ、田の間を通る小道を進み橋を渡ると浴舎に達する。浴舎前の椅子に初老の男性が腰掛けている。家人らしく料金を支払う。
扉を開けると左に番台がある。が、人はいない。脱衣所には棚が並び、対面してソファーが置かれている。先客は2人。それぞれ湯を後にされ一人っきりの時間が訪れた。




湯気が立ち込めやや暗い浴室内には主浴槽が正面に、右に洗い場、左に水風呂が配置されている。主浴槽の左には打たせ湯が設けられている。湯口は左奥にあり、石を積み上げた飾りの間から勢いよく注がれている。




満たされる湯はやや熱めで無色透明、臭いも味も感じ取れない。浴感に際立つものはなく至って素直な印象だ。打たせ湯、湯口から注がれた湯は浴槽の淵を越え潔く流れ去っていく。




主浴槽と水風呂の淵を飾るのは細かい長方形の水色タイルで、時間を重ねた昭和の匂いが漂う。



料金表には半日入浴600円、一日入浴800円とある。休憩室もあるようだが未確認。
浴舎には手書きのような看板が掲げられている。県道からも見てわかる大きさだ。迷うことなく辿り着ける。


永盛温泉
鹿児島市西佐多町3227-1
099(295)2009
単純温泉
56.5℃
シャンプー類なし ドライヤーあり
内湯 水風呂
300円
8:00~21:00
2015/5/4