国道268号線を進むと、それは南からであっても北からであっても、目立つのが幸福温泉と書かれた湯の貯水槽です。広い駐車場は長距離ドライバーにとっては有難い憩いの空間です。ここにトラックを止めて温泉で疲れを癒す、幸福温泉の魅力は湯もさることながら、その地の利ではないかと思います。
家族湯がメインの商売のようでもありますが、公衆浴場のありようもまた、魅力といえます。湯は菱刈鉱山からの引き湯。湯温は高く、湯口の湯を手ですくうことは至難の業です。でも、手ですくってみます。口に含むと微塩味、塩泉系の泉質のようです。浴槽はコンクリート製、緑色に変色している箇所が多数見受けられます。泉質の影響かどうかは不明ながら、湯の性質が少なからず影響しているのは確かなようです。加水をしばらく続けた結果、体を沈めることができます。湯はほんの少し濁りがあるものの、臭いはなし、加水にてようやく体を沈めることができました。
鄙びた雰囲気はないものの、貸切だった湯に体を沈めていると、150円で心身ともに安らぐ湯を堪能できることをうらやましく思うばかりです。
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菱刈鉱山温泉 幸福温泉(菱刈鉱山温泉) ※解体された情報あり
伊佐郡菱刈町川北
ナトリウム炭酸水素塩・塩化物温泉(低張性中性高温泉)
61.7℃
アメニティーなし
150円
2006/9/2