川内高城温泉 川内岩風呂

肥薩オレンジ鉄道西方駅付近から国道3号を東へ折れ、線路を横切り細い道に入る。ほどなく途中片側1車線となった道を5~6km進むと四方を森林に囲まれた川内高城温泉にたどり着く。
2013年10月10日にリニューアルしたらしい。主浴槽はそのまま引き継がれているようだ。平地が限られている川内高城温泉にあって、施設前には十分な駐車スペースが確保されている。料金は手前の宿「竹屋」で支払う。浴舎は黒い色調で統一されている。




中に入ると番台が備わるが人はいない。鍵付き無料の靴箱に靴をしまい、脱衣所に向かう。床も壁も改装されているのがわかる。鍵付き無料の脱衣棚と木製の棚も並ぶ。
浴場は広い、という印象を受ける。躯体は鉄骨で、浴場空間を支える。左手の窓に沿い洗い場が並ぶ。右手には石や岩を積み上げた壁があり、主浴槽の湯口はその壁に設けられている。英数字のBを逆さまにしたような形状だ。右手前には、少し低くなった位置に淵を木であしらった小浴槽がある。




主浴槽は二つに分かれ、湯口からは狭い側の浴槽に熱めの湯が注がれている。口に含むととろ味と玉子味が感じられる。浴槽を形作るタイルは昭和を想わせるブルー系。その色は透明な湯の澄み切った印象を強く訴求する。仕切られた浴槽の狭い側と広い側は仕切り壁の底部分でつながっている。広い側の浴槽は適温よりやや熱め、といった印象だ。




洗い場の並びに小さな浴槽がある。水風呂だ。熱めの浴槽と交互に入る人もいる。洗い場にも温泉が供給されているようだ。何とも贅沢な温泉の利用だ。

手前、数段下がった位置にある正方形の浴槽はやや温めだ。デザインされた壁を伝い流れ落ちる湯と、湯口から直接注ぐ湯とが浴槽に落ちる。温めと言いながらも長湯するほどの温さではない。




川内高城温泉で施設を大幅にリニューアルし、営業に臨んでいる竹屋。情緒を意識した建物の意匠は落ち着いた面持ちで、末永くこの湯を守り続けていただきたい。


川内高城温泉 川内岩風呂
薩摩川内市湯田町6488
0996(28)0015
単純硫黄温泉
46.9℃
シャンプー類なし ドライヤーあり(有料:20円/3分)
内湯
350円
6:00~21:00
2015/3/22